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兼松株式会社、日本向け約33,000トンの木質ペレット出荷を初実施 - 安定供給体制の強化とバイオマス事業の成長を加速

20-11-2025

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兼松株式会社(以下、当社)は2025 年11月、ベトナム・カイラン港より日本向けに約33,000トンの木質ペレットを出荷いたしました。

30,000トン規模の日本向け出荷は当社として初の実績であり、バイオマス燃料供給事業者としての供給能力および信頼性が着実に向上していることを示す重要なマイルストーンとなりました。

今回の大型出荷の実現は、当社のバイオマスエネルギー分野における事業基盤の拡大、需要の高い日本国内市場への安定供給体制の確立、そしてサプライヤー各社との長期的なパートナーシップ強化が順調に進展していることを示すものです。

また、本船積みは、信頼性の高いサプライヤー様との強固な協力関係により支えられました。サプライヤー様の安定した品質管理、迅速なサポート体制、持続可能性への取り組みが、本船積を円滑に推進する上で大きな役割を果たしました。

  • 倉庫内様子

  • 倉庫⇒トラックへの荷役の様子

  • 船への荷役の様子

1/木質ペレットとは

木質ペレットとは、直径6~8mm、長さ5~40mmの円筒形で小さく揃った形状をした燃料になります。(木材を圧縮して固めて生産)
原材料の成長過程で行われる光合成によるCO2の吸収量と、燃焼によって排出されるCO2の排出量が相殺され、実際に大気中のCO2の増減に影響を与えない「カーボンニュートラル」な燃料です。弊社は、こちらの木質ペレットを兼松日本と連携し、主に日本のバイオマス発電所向けに販売をしております。

2/日本の木質ペレット市場概況

・2012年にFIT制度(固定価格買取制度)が開始して以降、日本におけるバイオマス発電用の木質ペレットの輸入量が増加しています。

・木質ペレットの輸入数量につき、2020年は約200万トンであったのに対し、2024年には630万トンと約3.2倍に数量が増えています。また輸入元国については、ベトナムが約52%と約半分を占めております。(2024年)

2015年のパリ協定にて、日本は2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%減、2050年にはカーボンニュートラルを実現すると表明しており、今後同目標に向けて、バイオマス発電用途のみならず、一般産業の自家発電用途などで、木質ペレットの需要はさら増えていき、ひいては日本からベトナムに対しての木質ペレットの需要も増えていくと考えられております。

(出典:mokuzai_yunyuu_genjou-82.pdf)

3/ベトナムの木質ペレット市場概況

・現状、ベトナムは米国に次ぐ世界第2位の木質ペレット生産国となっております。おもな輸出先は日本および韓国で、両国を併せると輸出数量の約95%を占めます。

・輸出数量については、2020年が約300万トンであったのに対し、2024年は約600万トンと2倍の増加となっております。これは上述の通り、日本向けの輸出数量が大幅に増えたことに起因するものとなっております。

(出典:20250607_Vietnam-wood-pellet-production-and-trade-2024-EN.pdf)

以下はベトナム産木質ペレットの価格推移(日本向け、韓国向け)となっております。

  • 2022年については、ロシア-ウクライナ戦争により、ロシア産木質ペレットの供給が激減したことにより一時的に価格が上昇しておりますが、近年は概ね安定した価格帯にて推移しております。
  • 韓国向けについては、日本向けと比較し保証性状が緩いため、価格は通常廉価となっております。

ベトナム国土面積約3,300haのうち、森林面積は約1,460haと半分近くを占めており、ベトナムはカーボンニュートラルに貢献できるポテンシャルを秘めております。また日本向け木質ペレットについては、持続可能性及び合法性が担保されているもののみ使用可能となっておりますが、兼松は各サプライヤー様とも確認し、当該条件をクリアした品のみを日本へお届けしております

(出典:20250607_Vietnam-wood-pellet-production-and-trade-2024-EN.pdf)

当社は今後も、安定的かつ持続可能なバイオマス燃料の供給を通じて、国内外のパートナー様と連携しながら、再生可能エネルギー分野の発展に貢献してまいります。

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